サイデリアルとトロピカル

インド占星術ではサイデリアル方式で天空を12等分して各星座とします。これはある恒星を基準にして現実の惑星の配置に近い位置になっています。

西洋占星術では、トロピカルという方式で天空を分割し、これは春分点を規準にして12等分する方法です。

トロピカルは季節と対応しているため、春分前後の生まれの人=春の生まれ、秋分前後の生まれの人=秋の生まれというような季節感覚を重視した分割方法です。

春分点は歳差運動によって移動しているため、今の実際の春分点とトロピカル方式で基準とする春分点にはずれが生じます。

一方、サイデリアル方式では歳差運動を考慮して基準点を決めるため観察可能な天体星座と近くなります。ただ、サイデリアル方式は、恒星の動きに合わせるのでどの恒星を基準にするかで基準点が変わります。つまりラヒリやラーマン方式など流派によって基準点が異なるため、ホロスコープが変わってくるという事態が生じます。

サイデリアル方式とトロピカル方式の星座帯の差をアヤナムシャと言います。

私は、インド政府公認と言われるアヤナムシャ、ラヒリ方式というのを採用しています。この基準ですとトロピカル方式とサイデリアル方式だと23度ほどのずれが生じます。この差がアヤナムシャですね。

23度程度ずれるということは、8割がたの人は西洋占星術の星座とインド占星術の星座が一つずれるということになります。一つずれるってことは、例えばインド占星術で牡羊座の15度に太陽がある人は、西洋占星術では牡牛座10度あたりの太陽になります。牡羊座は男性星座、活動宮、火の星座ということで非常にアグレッシブな太陽ということになります。一方牡牛座は女性星座、不動宮、地の星座ということで穏やかに優しく周りを照らすような太陽ということになります。隣り合う星座は全く逆の意味合いが出るので、西洋占星術で自己投影がしっかりと出来ている人にとってはインド占星術で配置される星座には違和感ばかりを感じてしまうかもしれませんね。

このあたりの私の感覚としては、どっちも自分の中に持っている要素であり、特に若いころの自分自身を振り返ってみると西洋占星術的であったように思うのですが、年を経るごとにサイデリアルのインド占星術の星座へと近づいているような、現実の景色がそのように見えるような気がしています。特にD9ナヴァムシャを併せて観ていくと、どんどんナヴァムシャの方向へと向かっていっているようにも感じます。

私の場合、柔軟宮・水→柔軟宮&活動宮・水&火→不動宮・地、といった変遷です。

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